ほしの順一郎 大いに語る! ~描きましょう、我孫子市の本当の未来像を~

 昨年10月、ほしの順一郎後援会主催による星野市長の市政報告会を開催しました。今回は湖北地区公民館と我孫子駅南口側にあるアビイホールの2カ所で開催し、2期3年目を過ぎた星野市政の現状と今後について市長自ら熱く語りました。

 アビイホールで開催の数日前には台風27号が日本列島に接近し、直前まで開催が危ぶまれましたが、当日は会場が満席になるほどのご参加をいただきました。すでに台風26号による布佐地区、若松地区での浸水被害が発生しており、災害対策・予防対策とその緊迫した状況を冒頭に話し、当時の実情を皆さんに知っていただきました。

 以下、星野市長の講演内容の要旨をお伝えします。

【 財 政 】~地道に、着実に~

やりくり上手

市長になって7年目、まだまだやるべきことがあります。しかし財源がないと”絵に描いたモチ“。

財源の確保がなによりの課題です。

就任当時(平成19年1月)の市の貯金は5億円。最初の年は2・5億円まで減り、職員のボーナスを払えないほど逼迫し、水道局から借金をしてやりくりし、なんとか賄いました。

 平成20年度から4 年間で職員を110人減らし、給与も2%カットし、事業も見直しながら今年末には35億円まで増やしました。

 大震災後の放射能対策費、2・5億円は東京電力に貸している状態ですが、これも貯金があればこそ財政出動ができたわけです。

 

貯金と借金

 財政調整基金という貯金は増えていますが、借金も30億円程増えています。通常債は順調に返していますが、臨時財政対策債という、これまでは地方交付税として国から来ていた収入が借金となり膨らんでいるのです。これは我孫子市だけでなく、どの市町村でも悩んでいます。市民の皆さんが払う税金は同じでも、市町村の収入は減っているのです。

 これを借りないでやりくりするのは困難ですし、水害対策や耐震工事など市民生活を守るために必要な事業は借りてでもやるしかありません。

 

貧乏度2位?

 何もしないと我孫子市は2040年には貧乏度ランキング2位になるそうです(週刊ダイヤモンド発表)。

そう言われて、そう言われなくても、市長としてこのままで良いとは思っていません。やはり変えていかなければならない。

 個人市民税は落ちています。しかし我孫子市は固定資産税、償却資産税は落ちていないのです。企業誘致を考える事は、税収確保だけではなく、働く場を確保する事でもあります。若い人達が選択できる職住接近の環境整備でもあります。

 住み良さランキング(東洋経済新報社発表)というのもあります。我孫子市は全国812市町村中385位だそうです。1位は隣の印西市、3位は守谷市。どう思われますか?

 これは財政、高齢化率、防犯率などを指標にしており、例えば我孫子市は凶悪犯罪は少ないですが、指標では強盗殺人も自動車泥棒も同じ1件とカウントするのです。

 ちなみに千葉県では54市町村のうち20番目。財政の健全度は全国99位だそうです。

 

【 安 心 】~ソフトとハードで~

水害対策

天王台地区の水害解消のためには後田樋管(柴崎)の改修が必要です。これまでは話すら難しかっ

た国土交通省と何度も顔を合わせ、ようやくパイプができてきました。

 ポンプ管の径が小さく、大量の雨が降ると詰まって溢れてしまうのですが、堤防の中にあるので市では触さわれず、国交省の治水課長からいろいろ情報を得て打開策を練っているところです。

 

放射能対策

 大震災後の当初から、専門職員がいない、測定器がない、入手に半年かかる、と未知への対応でしたが、今年度でおおかたのメドがつきました。しかし来年度以降も学校給食などの測定は継続します。

 小中学校の学校健診で新たに甲状腺健診を実施し、スクリーニング検査をしたところ精密検査で2 名がひっかかりました。これは放射能とは関係ない病気でしたが、早期発見できたことは幸いでした。

 この健診は我孫子医師会との連携によって実現したことで、多大な協力をいただきました。

 

待機児童・待機老人

 我孫子市は待機児童ゼロを維持しています。横浜市が待機児童の定義を変えてゼロになったと言っていますが、我孫子市はこの7年で定員を640人増やして本当のゼロを維持しています。

 柏市でもそうですが、保育園を作ると申込が増え、結局待機児童の数は減らないのです。

 老人ホームも同じで、約400人の待機者がおられます。五本松に100人、柴崎に100人の老人ホームができましたが待機者は減りません。老人ホームも保育園も1億円程の補助金を出して建てます。もう一つ必要か、さらに検討しています。

 高齢者へのサービスには、老人ホームのほかに医療法人が経営する老健(介護老人保健施設)もあります。必要に応じた選択をしてください。

 施設系のサービスに対して、訪問系のサービス(ショートスティなど)の体制も整えています。安心して暮らす最後のセーフティネットが介護保険です。本人だけでなく家族の負担を減らすことも生活支援として必要です。現在、東大からモデル事業の提案があり、訪問系サービスを充実させるために協議をしています。

 

【 健 康 】~元気と笑顔を!~

脳ドック健診 

”介護保険は使わないほうがいい“ 使わないということは健康だという意味です。そのためにも健

康のための事業を推進しています。

 我孫子市の要介護者は4千人強、そのうち4割が認知症と脳血管障害です。5年に一度は頭の中をチェックしてほしい、そのために脳ドック健診と頸動脈エコーに1万円の補助金を出しています。健診を受けて生活習慣を変えるきっかけにしてもらい、健康な人が増えれば、市の支出も減ります。

 

あびっ子クラブ

 核家族化が進み、おじいちゃん・おばあちゃんと話をする子どもが少なくなりました。また、昔は放課後学校に残って自由に遊んだもの。今は子どもだけでは遊べない、危ないなどの理由から、あびっ子クラブという仕組みを作りました。

 学校が終わった後も遊べる場、そして子ども達に遊びを教えるのは近所のお年寄りです。教えるほうも子どもから元気をもらっています。文科省から2度表彰を受け、「うちの学校にも早く作ってほしい」と要望をいただいています。

 1カ所作るのに800万円かかるので、年に1カ所のペースで増やしています。空き教室があること、地域のスタッフが揃うことが必要で、来年は並木小に、布佐南小も検討に入っています。

 ぜひシニアの方々はスタッフになって、子ども達と一緒になって楽しく元気になってください。

 

救急医療体制

 高齢化とともに救急搬送が増えています。7年前は年間4千件でしたが、今年すでに5千件を超えました。

 市には4つの消防署と4台の救急車がありますが、これでは足りない。救急隊員とともに救急車5台体制に増やす予定です。救急救命士は2年かけて育てなければなりません。

 名戸ヶ谷病院ができて、救急病院は市内の6つと取手協同病院が受け入れ態勢を整えています。

 

【 未 来 】~さらなる復興へ~

交通整備

 若い人達が住み続けられるまちであるためには、交通の利便性を向上させることが重要です。

 J Rとの交渉は続けていますが、成田線沿線はバスで補完することが現実的です。そのための道路整備、356号バイパスが来年度に貫通します。

 常磐線はこの春に東京駅乗り入れの予定です。常磐線の「品川行き」が実現します。いずれは東海道線とつながる予定ですが、宇都宮線、高崎線も共通のため、最低でも3分の1は品川行きになるよう、常磐線沿線市と協力して交渉しています。

 

にぎわいの拠点

 ようやく市民会館の建設費として必要な額の半分5・5億円が貯まりました。旧市民会館並に考えると40億かかりますが、このうち4分の1が初期費用で、残りは起債することになります。未来の利用者にも負担していただくということです。

 単なるハコモノではなく、造るならにぎわいの拠点となるよう、どこにどういう施設であるべきか現在調査中です。建てるかどうかも含めて、市民の皆さんに来年ご意見を伺う予定です。反対意見は声が大きく、賛成の声はなかなか聞こえないものです。ぜひご意見をお聞かせください。

 県の施設「水の館」を市で譲り受けるかを検討中です。県からの要望ですが、断るたびに条件が変わり、今ではタダでいいと。広場もタダで貸してくれるそうです。市の自由裁量で使えるならと前向きに検討しています。

 

小中一貫校

 地元に愛着をもってほしい、仮に市外に出てもいずれは我孫子に住んでほしい。そう願って、郷土愛を学ぶカリキュラムを進めています。そして学力の向上、中1ギャップの解消になる小中一貫校の取り組みを計画しています。

 小学校の不登校(1ヶ月以上)は30人前後、中学校に上がると120人前後に増えるのです。私が学校保健医をしていた頃から変わっていません。小学校から中学校に上がる時に順応できない子ども達のため、不登校といじめを減らすための取り組みです。

 全国的に増えていますが、都市部と過疎地では目的が違います。統廃合のためでなく、品川区やつくば市のように学力を上げつつ不登校をなくすためで、目標に見合ったモデルを視察して我孫子市のカリキュラムを作るように指示しています。

 つくば市の教育長からは、学校の先生が一番抵抗する、喜んでいるのは親御さんだと伺いました。

 まず布佐中学区で進める予定です。布佐はすでに布佐小、布佐南小と小中連携が非常に進んでいるので最適です。

 

布佐の震災復興

 大震災から2年半が過ぎ、これからが復興です。液状化への支援策を国や県にも要望しながらここまで来ました。自力再建できない被災者の方に市営住宅(小規模復興住宅)を地盤改良工事と道路の拡幅を進め、平時は集会所となる防災センターを地元の意向を聞きながら計画しています。